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りらいぶジャーナル

オンデマンドで少部数に対応

印刷業と取次店が自費出版に貢献
デジタルパブリッシングサービス社長 野村博信さん

 凸版印刷と書籍取次大手トーハンのジョイントベンチャーで設立されたデジタルパブリッシングサービス(東京都新宿区)。不安感が広がった自費出版だが、出版業界として一般に出版しやすい環境づくりに貢献しようと、オンデマンド印刷技術による受注生産方式で自費出版事業に乗り出している。少部数での出版が可能なうえ追加注文もしやすく、しかも在庫を抱えることがないのが特徴だ。


 「自費出版物の流通もできますが、一方でその必要のない方もいらっしゃいます。周囲の知り合いに配る分だけほしい、記念に残したいといった要望にお応えできる環境がオンデマンドによって整ったのです」(野村博信社長=写真)。

 同社の本来の事業は出版社から書籍の印刷を受注し、完成した製品を出版社に納めるという、いわば本の製造である。個人で出版する場合も同様、所有権は著者にある。

 出版物の製造にかかわっているため、出版に明るくない一般的な著者に、その過程でどれだけ費用がかかるのか詳細に説明できる。流通する場合もコストと売り上げを明解にしているという。
 「製造、流通それぞれ書類を準備して、内容を理解してもらえるよう努めています」
(2008.08.01)