Skip navigation.
りらいぶジャーナル

黄金週間に2作品公演

プラチナネクスト
「神戸北ホテル」熱演舞台

 プラチナネクストがゴールデンウィーク中に挑んだ2作品のうち、戦時下の港町・神戸を舞台に繰り広げられる庶民の姿を描いた小幡欣治氏の作品「神戸北ホテル」を観劇した。プラチナネクストは40歳以上を対象とした演劇コース「文学座プラチナクラス」卒業生ら有志が立ち上げた演劇ユニットで、今回の公演が2回目。

 舞台は昭和16年。治安維持法で検挙されたため、東京に妻子を残し、神戸の老朽化したホテルに住むことになった川柳作家で歯科医の仁野六助と、うわさを聞きつけ、不意に彼を追ってきた昔の恋人、大関うらら。二人を軸に、厳しくなる戦況化、ホテルに住む闇屋や行商人、行き場のない外国人らの姿をコミカルに描く。

 一途で大胆に行動する彼女と、その彼女に翻弄(ほんろう)される優柔不断な男の姿に、またホテルの住民それぞれの個性に、静かな反戦のメッセージが感じ取られる舞台だった。
(2011.06.25)