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りらいぶジャーナル

りらいぶ的生き方の秘訣伝授

安心・安全、りらいぶへのヒントを提供

 NPO法人として設立1周年を迎えたリタイアメント情報センター(R&I)は10月18日、法政大学で記念フォーラム/りらいぶフェア2008を開催した。自費出版ガイドライン作成、りらいぶセミナー開催など一年間の活動を報告、さらに事業の柱となる「りらいぶ憲章」を発表、安心・安全な環境づくりとともに、より具体的な生きがい創造につながる情報を提供していくことを今後の活動方針とした。

 フォーラムの冒頭、木村滋R&I理事長は「いわゆる2007年問題と同時に自費出版やロングステイにおける消費者トラブルが表面化したことにより、消費者保護の観点で活動を開始した」と設立の経緯を説明、「海外リタイアメント」「自費出版」「アジアケアサポート」の各部会を設置し、特に社会問題となった共同出版について相談室でアドバイスを行うと同時に、「業界の健全化をめざそうと専門業者や経験者による検討を重ね、自費出版についてはガイドラインを作成すると同時に全国書店などに配置する小冊子『自費出版 失敗しないための心得』を配布する」と発表した。また「ロングステイについては『初心者のための海外長期滞在ガイドライン』を作成、これから海外長期滞在を希望する人を対象に指針を示した」と述べた。

 さらに、最もシニアに関心の高い海外旅行についてどのような考えを持っているのか、また不満があるか、希望があるかといった内容を調査中であり、「シニアの海外旅行の意識が明らかになる調査として注目できる」と述べた。

 中国・肇慶市、杭州市からは日本人シニアに日本語やビジネスマナーなどを教えてほしいとのオファーがあり、肇慶には視察団を派遣、また年明けには杭州に教師を派遣する予定があると報告、「生きがいとロングステイが合致した中国プロジェクトとして取り組む」と述べた。

 一方で、退職後の生き方に悩む人が多いことから、「『りらいぶ憲章』を提唱し、りらいぶ的生き方の具体例やヒントを紹介していきたい」と活動の方針を示した。

社会が必要としている“あなた”の条件

 基調講演では、東京スピーカーズクラブなどを運営する児玉進氏が登壇、キャッチフレーズである「社会があなたを待っている」、その状況を具体的事例を示して語った。
 児玉氏は講演講師やライター、タレントとして登録している会員約6000名をクライアントの要望に応じて紹介している。

 パイロットを引退後、航空機事故があった際のコメンテーターとして活躍するなど現役時代の延長線上で自分の特技を生かしている例、アマチュアマジシャンとして講演中にも手品を披ろうする流通評論家など現役時代からの趣味を生かして成功している例、家族の介護を経験したことから、介護ヘルパーとして地域の高齢者が自立して生活できるよう支援するなど志を貫いている例をそれぞれ紹介した。

 しかし、「チャンスに恵まれない人もいる」と述べ、成功する人とそうでない人との違いを「キレてこだわる汚いこじき」と説明、「気に食わないとすぐにキレる人。昔はこうだったと昔のことを引き合いに出してこだわる人。仕事を紹介する場に小汚い格好で現れる人。人前ですぐ『お金がない』と言い、タダと言うと飛びつくような人」は要注意と言及、さらに「時間にルーズ」「非常識」にならなければ、「社会はあなたを待っている」と、りらいぶ的生き方ができると語った。

りらいぶのための具体的な情報を提供

 りらいぶフェア2008では、りらいぶを実践するための具体的なプログラムを紹介した。
 中国広東省肇慶市からは同市政府の対外貿易経済合作局顧問の堀越公夫氏が肇慶市での中長期滞在についてアピールした。市政府、地元大学などが受け入れを歓迎、地元学生らとの交流しながらの滞在を提案したほか、タイで自分自身を見つめ直す研修「人生リセットプログラム」についての解説、主にカナダの自然体験や少数民族との交流をメインとした「生涯感動の旅」を企画するismによるアウトドアが初めてという高齢者も安心して参加でき、かつ帰国後の自身の生き方を考えるきっかけになる体験のすすめ、M.K.Y.グローバルマーケティングによるハワイ大学との提携で実現したハワイ大学ヒロ校での英語と文化学習、地元民との交流プログラムについて、それぞれ担当者から紹介した。
(2008.10.31)