Skip navigation.
りらいぶジャーナル

欧州の代替医療学ぶ

IACH、シニアの活躍にも期待

 約200年前にドイツ人医師サミュエル・ハーネマンによって始められた代替医療「ホメオパシー」。ヨーロッパでは一般的だというが、最近は日本でも女性誌や健康誌などで取り上げられることが多くなった。

 インターナショナル・アカデミー・オブ・クラシカルホメオパシー日本校(F&W JAPAN、東京都千代田区)ではこの療法の普及活動と身に付けることのできる教育の提供、さらにプロフェッショナルのホメオパスを養成している。

 「ホメオパシーは『同種療法』ともいわれています。例えば発熱がみられるとき、現代医療では一般的に熱を下げるような処置が施されますが、ホメオパシーでは熱を上げて出し切るといった対処をします」(西村紀子取締役)。

 その際、レメディーと呼ばれる薬のような療剤を用いる。これは動植物や鉱物の成分を抽出し、10の30乗倍以上に希釈したものを糖粒に染み込ませたもの。発熱の場合には熱を上げる効果をもつレメディーを与える。それによって、本来備わっている自然治癒力を高めていくという。

 ただ、レメディーを使うにはそのクライアントに適したレメディーを選ぶ必要がある。そのためにカウンセリングが欠かせない。カウンセリングでは症状だけでなく生活習慣や性格、感情、精神などプライベートな面まで踏み込む。こうしてホメオパスがクライアントの全体像をつかみ、2000種類以上あるといわれているなかから適切なレメディーを1種類選び出す。

 レメディーを数種類組み合わせて行うプラクティカル・ホメオパシーもあるが、同校ではホメオパシーの創始者が確立した伝統にのっとっている。その療法の世界的権威のもとで学んだ脳外科医で精神療法士、プロ・ホメオパスのロバート・ハシンガー氏が同校校長を務め、授業も担当する。

 これまでに3期生までが卒業した。ほとんどが女性で、アロマテラピストや療術師、医師などが付加サービスを提供するためにホメオパシーを活用するほか、独立準備のために同校のクラシカルホメオパシーセンターに登録し、クライアント紹介を受けているという。

 「カウンセリングで適切なレメディーを選ぶためには、クライアントの心の不安を解消することが重要。特に男性クライアントには人生経験豊富な年配男性のホメオパスのほうが相談しやすい。そういった意味で、男性シニアの経験が生かせる分野ではないでしょうか」と西村氏は勧めている。

 コースは基礎を学ぶ1年間のファンデーションコースとプロを目指す3年間のプロフェッショナルコース。ファンデーションコースを学んでレメディーの販売代理店になることもできるという。

 そのほか体験講座なども開催しており、まずは自分や家族のためにホメオパシーを知って試してみるのもよい。3月17日には「それは性格?それとも症状? 本当の自分を知るためのホメオパシー」と題し、同センター長の西村裕介氏が講師となり座談会を行う。19~21時。会場は九段南の同センター。参加費無料。また同月27日には子どものケアをテーマとした入門講座を開催する。13~15時30分。会場は同センター。参加費はハーブティーと菓子付きで5250円。問い合わせはTEL 03-3239-4210、E-メール center(アットマーク)iach.co.jpまで。
(2010.03.03)