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りらいぶジャーナル

伝統食で体に感動を

マクロビオティックの普及に努める
オーサワジャパン

 日本の伝統食を見直し、自分が生活している土地で取れた旬の食材を食べるという「身土不二」の理念に基づく食事法「マクロビオティック」。穀類と野菜を中心とした穀菜食が基本となる「食養生」だ。

 調味料や玄米・穀類など自然食品提供の老舗オーサワジャパン(埼玉県戸田市)の勝又靖彦社長も20代のころから実践している。「体にドラマチックな感動がある」という。勝又氏がマクロビオティックを始めてから数カ月すると、持病も治ってしまったそうだ。

 一見ストイックな健康法と思われがちだが、「無理をする必要はありません。でも体が軽くなる、すっきり目覚められる、くよくよしない、穏やかさを感じるなど体と心の変化を一度実感すると楽しくなり、それで長続きするのです」。

 同社の関連組織で、マクロビオティックの普及・啓蒙活動を行っている日本CI協会の会長をも務める勝又氏は食養指導家・思想家の桜沢如一(ジョージ・オーサワ)氏に師事した。今年70歳になるが、早起き、少食、ウォーキング、また家事などをこなすことも楽しいと話す。

「穀菜食は体に適しており、人間本来の生き方ができます。体が変化するだけでなく、心が変化します。心が喜んでいるときは体が喜んでおり、逆に心が悲しんでいるときは体も悲しんでいるのです。食べ物は単なる栄養成分ではなく、心に影響を及ぼす大きな機能を備えている。それを先人から学ぶべきですね」と勝又氏は主張する。

 特にリタイアリーにとってマクロビオティックは新たな人生を考える際に有効ではないかと勧めている。「一人で食事を通して自分の生命を掘り下げていけるのがマクロビオティックの醍醐味。自然に帰って大らかな気持ちで過ごすことができます」

 日本CI協会ではNHK学園の生涯学習通信講座に「マクロビオティック入門」を提供しているほか、料理教室「リマ・クッキングスクール」も開催している。またオーサワジャパンでは発芽玄米や豆腐ハンバーグ、みそ汁などをセットした「入門食品一週間体験セット」も販売中だ。
(2010.02.06)