歌声が聴こえる 武笠昇唱歌画集
武笠昇画・文(さきたま出版会)2100円
「雪」「案山子」「日の丸の旗」など馴染み深い唱歌を生んだ国文学者・武笠三。武笠三は現在のさいたま市三室に生まれ育った。いわゆる「見沼田んぼ」が広がる地区だ。それが原風景となり、懐かしさを感じさせる詩となった。
現在彼の地に暮らす本書の著者はこのことに感動し、詩を元にビジュアル化したという。1枚の絵のなかから「雪やこんこ――」と歌声が響いてくるようだ。詩に込められた日本人の心を改めて感じさせる。添えられた著者のエッセイがさらに武笠三の存在を身近にしてくれる。
⇒my Book my Life(著者インタビュー)