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りらいぶジャーナル

地域に生きる~NPO法人ほうずきの会30周年記念誌

NPO法人ほうずきの会編(ブックワークス)1050円

 1978年、東京都台東区のハンディキャップを持った子どもとその母親らで作る母親学級のOB会が発足した。もともと区が開設した福祉会館に就学前の障害児が通う施設があり、そこに母親と子どもが通う「母親学級」があった。

 しかし、子どもたちの通う学校が別々になるなどして顔を合わせられなくなったことから、お互いの悩みごとを話し合う場を作り、福祉や障害児問題に取り組む人々らとともに勉強会を重ねていったという。やがてそれが地域の障害者の生活をサポートするという活動につながった。

 現在、NPO法人ほおずきの会として、障害児の放課後活動、成人の生活訓練、家事や介護の支援などを地域ぐるみで行っている。

 本書では活動を支えてきた職員やボランティアメンバーなどの声を取り上げながら、30年の歩みを振り返る。そのなかから、誰もが豊かに生きることのできる社会とは何か、という課題を投げかけられる。さらに地域で共に生きるといった場合、それが具体的にどういう行動を示すものかを考えさせられる。