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りらいぶジャーナル

田舎暮らし 問題点を指摘

技術継承から心のケアまで必須条件に
谷本農園・谷本弘作さん


 和歌山県の特産物である梅を栽培し、ブランド商品として売り出す谷本農園の谷本弘作さんは「田舎暮らしで移住者が定着しないのは受け入れ側の移住者への心のケアが不十分だからだ」と訴える。実際、人間関係と農業の辛さで断念してしまうケースが多く、例え同県内出身でも居住地が違えば心理的に村に入りにくい状況があることも事実だという。


(写真=ビニルハウスで梅を干す)
 現在、さまざまな自治体で団塊の世代の移住受け入れが行われているが、谷本さんは「自治体だけでの対応では難しい。農家など受け入れ側住民がそのために時間を割くことも厳しいのが現実」と問題を指摘する。

 谷本さんは梅農家出身で地元農業大学校を卒業後、アメリカで農業研修を受けた。帰国後、独立し、「栽培した農産物をどう商品化するか」という経営者の視点で新しい農業スタイルを築き上げた。そのため、農業技術だけでなくビジネスのノウハウも必要と説く。
 「都市に住む人たちに農業の体験から技術継承、本格移住までをサポートできれば」と受け入れの方法を模索している。
(2008.03.22)