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りらいぶジャーナル

これぞガソリン産生車

■言わせてもらおう 私の提言 -井口恒夫-

 マイペンライ・シリーズその2。
 クルングテープ(外国人はバンコクと言う)の事務所に初めて車で行き、駐車して一息ついていると、50歳くらいの駐車場管理人の男性が来て言った。
「トラックを移動するので車のキーを貸してください」
「はいはいご苦労様です。どうぞよろしく」

 単に駐車場といっても大型トラックが何台も駐車し、製品保管倉庫や専用のガソリンスタンドまである大パーキングだ。
 どういうわけかキーのやり取りはそれから何日も続いた。はて、いつも気をつけて一番端に駐車しているのに、何でかなあ。

 さらに気になることに自車のガソリンが一向に減らないのだ。燃料目盛りの故障かと思ったりしていたが、あるときパタヤのゴルフコースに行ったときのこと、往復して結構ガソリンを使ったことを確認して翌日事務所からの帰りに見ると、何と満タンになっているではないか。

 それでやっと気がついた。管理人が私からキーを預かってはガソリンを入れていたのだ。こりゃあ、えらい高い費用になってるぞと青くなり、車から飛び降りて彼のところに駆けつけた。
「おい! いったいいくら払わなきゃあいけないんだ」。
すると飛び切りのニコニコ顔で一言、「マイペンラーイ、マイアオサターン(構いませーん、お金は不要でーす)」。
 自分の使う量なんてゴミ扱いなのかなあ、しかし何か変な話だなあ。

【井口恒夫】退職後に10代の若者たちに混じり、専門学校で調理師免許取得。食品衛生の仕事に携わりながら、地元の少年補導員としても活躍中