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りらいぶジャーナル

<1>中国好きが講じてついに彼の地へ

●三瓶香子

 初めまして。杭州へ日本語会話の教師としてやって来ました。とはいっても、R&Iの募集に応募して今年1月5日に中国へ来たばかりで、まだ講義はしていません。「中国が好き」という思いだけで、日本語教師の訓練を受けたわけでもないのですが、これから海外で教師をしてみたいと考えている方に教室のようすや生活のことなどをお伝えすることで少しでもお役に立てればと思い、毎月ここ杭州からお便りをさせていただきます。

 私の勤務先は杭州東忠軟件有限公司(以下、東忠)という中国一の品質保証体制を誇るIT企業で、日本向けのソフト開発の即戦力を育てる職業訓練所の「日本語会話教師」を務めます。東忠の社員は基本的に全員日本語の読み書きができますし、一部の努力家や幹部社員ともなれば支障なく会話することができます。だから私の役割は「ネイティブ」として使える日本語の習得をお手伝いすること。文法の先生は別におります。

 授業の模様は後々お伝えするとして、今回は中国の通信事情についてお話ししましょう。


⇒「河坊街」という南宋時代の街並みを再現した歴史文化街で、私のお気に入りのスポット。

 まずはインターネット電話。日本にいる主人とはSkype(スカイプ)を使って連絡しています。念のため、日本で接続確認をしてきました。それは正解でした。こちらで購入するとしたら機材の販売店を探し、自分のパソコンに接続可能かの確認やらで、相当時間がかかったと思われます。なぜなら、日本でもテストがうまくいかなかったため、ノートパソコンを電器屋に持ち込んだ経緯があったからです。


⇒近所の市場での生きた食材。さばき方がわかりません。

 一方、中国では携帯電話が特に必需品となります。日本のケータイも国際対応が利くものはこちらでも使用できますが、受信送信ともに割高です。しかも、中国は料金が高いので番号を教えてもかけたがりません。こちらでは、何か契約するときにはケータイ番号が必要になりますが、私の場合、インターネットの契約のときに日本のケータイ番号だったため、中国のケータイ番号を入手するよう促されました。そこでケータイを新たに購入したのですが、こちらでは機種本体のみを買って、使用可能番号や使用可能料金が表示された別売りのカードを買うプリペイド方式が主流になっています。だから、そうしたカードを売る店に入ると、まず「番号か、料金か」と聞かれます。私は300元(約5千円)のカードを買ってすぐに通じるようになりました。このように、こちらへ来てからは初めて知ることばかりでとまどいの毎日です。

さんべ・きょうこ●短大卒業後、ホテルなどでのブライダル関係のプロデュ-ス会社を経て、ソフト開発会社での開発デザインおよび新人マナー研修業務などを歴任後退職。在職中に中国に魅せられ、北京や山東省を中心に度々訪問。開封市(河南省)での短期留学や大連への2カ月の出張経験などを持つ。