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りらいぶジャーナル

退職者の海外旅行調査 「旅行会社使わず」2割

計画にインターネット駆使
すべて自分流の旅が理想

 NPO法人リタイアメント情報センター(R&I)は2008年、退職者らが経験した海外旅行や長期滞在、望むべき旅行スタイルについて意識調査を実施、その集計状況から全体像が明らかになった。旅行を計画する際に情報を収集するシニアと提供する旅行会社側との間にギャップも見られ、旅行業界のシニア対策に一石を投じる結果になりそうだ。R&Iではさらに詳しく分析し、業界関係者らに対して提言を行う。

 調査は2008年7月から10月にかけ、約4500名を対象として1800名をサンプリング、305名から回答を得た(有効回答率16.9%)。回答者の最多年齢帯は60―69歳で、すでに相当数の海外旅行を経験した者が多かった。

 旅行会社の利用方法については旅行パンフレットによる情報収集と既成商品の注文がともに多い一方、「旅行会社は使わない」とする回答も2割弱あった。また旅行会社は目的や商品、予算などによって使い分ける傾向が強く、さらに商品内容や従業員、添乗員への不満も多く寄せられた。

 旅行情報の収集については旅行会社のパンフレットなどに次いでインターネットの利用が多く、実際に旅行を手配する場合は専門性のある旅行会社を使うか、すべて自分で手配するケースが多いこともわかった。

 同時に行った長期滞在に関する調査では、6週間以上の長期滞在経験者は約半数を占め、未経験者でも6割が関心を示した。ただ、健康や親族の介護など実現できない状況も抱えていた。また、ロングステイビザなどの長期滞在ビザの取得者は少数で、「取得のメリットを感じない」とする意見が大半を占めた。不動産についても所有者は少なく、ホテルや賃貸物件で満足しているケースが多く見られた。
(2009.01.05)