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りらいぶジャーナル

「仕事」「生きがい」見つかります

R&Iりらいぶ塾「心のリセットプログラム」「りらいぶ実践講座」
4月、モニター塾開講
---いまなぜ「りらいぶ塾」か ②---

 厳しい時代・環境だからこそ、第2の人生を納得して生き、手応えあるものにするために、一度はこれまでの会社・組織との関係性にピリオドを打って「リタイアメント」しなければならない。この「リタイアメント」は、実は「リセット」するための転換点であり、そこから新たなる「りらいぶ」が始まるのである。

まず会社・組織からの決別を

 リーマン・ショックで定年延長は崩壊した。働き続けようとしていた人々にとってセカンドライフの意味はそれまでの「ハッピー・リタイアメント」とは大きく変質せざるを得なくなった。
 しかし、それは考えようによっては幸運なことでもある。

 定年延長の名の下に数年間、同じ職場環境に留まっても去るべき日は必ず訪れる。高齢者にとっての数年間はとても貴重な時間である。しかし、その数年間を来るべき日々の準備として、給料を得ながら有効に使える人々は少ないはずだ。なぜならば、そのような人々は既に50代で組織と自分との関係性を相対的に捉えて、自らの残りの人生をどのように生きるべきか必死で考えているからである。

 受身のままで過ごした定年延長の期間に失われる気力、体力はなかなか取り戻せない。それならば気力、体力のある60歳前後の時期に気持ちを切り替えて、新しい生き方を求めるほうが長期的に見ればプラスだという見方もある。

 リーマン・ショックは社会全体に否応なしに会社や組織と自分との関係を見直さざるを得なくなるという事態を招いた。単なるモラトリアムとしての定年延長は否定され、さまざまな選択を迫られる時代になったのである。

明治座アカデミーと提携、演劇的手法で"個人"に帰る

 「定年退職というひとつの区切りを迎えるにあたり、多くの方が『自分は何をしたいのか』ということを真剣に考えると思います。長年の会社勤めによって凝り固まってしまった部分もあるかもしれませんが、自分のペースで心を解きほぐして深く探っていけば、自分のやりたいことに必ず出会うはずです。それが発見できれば自然と行動も生まれ、より充実したリタイアメント・ライフを送ることができるでしょう」(リタイアメント・ビジネス・ジャーナル2005年4月号)

 「ラストサムライ」などのハリウッド大作映画にかかわり、国際的に活躍する一方で、今井雅之、オダギリジョーなどの個性的俳優を育ててきた演出家、奈良橋陽子さんは本紙のインタビューでこのように答えている。

 いま巷には、様々なリタイアメント・セミナーがある。マネープラン、仕事選び、ライフスタイルの紹介など情報はあふれている。しかしどれが自分にとって本当に必要なものなのか、自分にとって意義があるものなのか、その選択の基準を持ってそうした情報を生かしている人がどれだけいるのか。

 また、情報を得ることだけが目的化してしまっていたり、あるいは情報を遮断して引きこもりに近い状況になったりしていないか。

不安な時代だからこそ"心のリセット" 答えは自分の中に

 いざ第2の人生のスタートラインに立ったとき、長年完成された組織やシステムのなかで培われた「成熟した思考や判断力」が、実は「ひとりの肩書きのない自分」としての発想に立ち返ることを妨げてしまっていることが多い。

 そうした状況から抜け出すために、リタイアメント情報センター(R&I)では、リタイアメント世代が自分自身の意識の「ゼロ化」や気持ちの「リセット」に思い切って取り組んでみることを提案する。
 それが今春から開講する「りらいぶ塾」だ。

 「りらいぶ塾」は「心のリセットプログラム」と「りらいぶ実践講座」で構成されている。「心のリセットプログラム」は2010年4月3~4日の2日間にわたって実施する。

 1日目は「意識のタイムスリップ体験 大好きな自分に戻ろう!」がテーマ。参加者は映像や音楽、文献などを駆使し、「少年・少女時代」の自分と出会う。グループミーティングやカード選択方式による自己分析などを通じて、かつて自分がどのような考え方をしていて、どんな生き方を求めていたのかを再認識し、これから進むべき道を発見していく。講師は株式会社ピュア代表取締役の黒川ゆかり氏。

 2日目は「知らなかった素顔の自分発見」をテーマに、明治座アカデミーの協力による、演劇の「基礎解放プログラム」を応用。組織の肩書きや経歴をゼロにして、個人としての自分を表現するためのコミュニケーション能力を発現させる。講師は俳優で明治座アカデミーでも講師を務める藤原啓児氏。

 心のリセットプログラム修了後に「塾生サポートガイダンス」を行う。2日間のプログラムの参加者は1年間、R&I個人賛助会員として、R&Iが企画する様々な「りらいぶ実践講座」に参加できるほか、各種会員サービスを受けることができる。
(2010.03.26)


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