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りらいぶジャーナル

正規授業で実習

学生からの生の反応、教育の肥やしに
KCPの教師養成講座

 10名程度の少人数クラスで実習を重視した教育を行っているのがKCP地球市民日本語学校附設日本語教師養成講座(東京都新宿区)だ。

 同校は1983年に設立されたケーシーピーインターナショナル語学研修院(現KCP地球市民日本語学校)を母体に、外国人学生に日本語教育および日本文化紹介を行ってきた。現在も常時500名以上の学生が在籍する。教師養成講座が開講したのは2001年。日本語学校の教育実績を生かしたカリキュラムを提供している。420時間に対応する全課程の内訳は「理論」「演習」「教壇実習」の3コース。授業料は52万2000円。入学金2万1000円。各コース単独での受講も可能だ。

「実習では日本語学校の正規授業を担当します。実際に日本語を学習中の学生たちが相手ですから、生の反応を感じ取れます。これが勉強になるのです」と秋山恵子事務局長。実習は10日間、専任講師がマンツーマンで指導にあたるという。1回目は自分の作成した教案どおりに授業を進めないと気が済まないという受講生もいるが、学生の意見も取り入れつつ、教えなければならないことはきちんと教えるという臨機応変な対応が必要だと理解していくようだ。また、学習者よりも教師が話しすぎてしまうという傾向が特にシニアの受講生に多いと指摘する。そんななか、「自分をリセットしてゼロからスタートすることが大事なんだ」と話す受講生もいたという。

 同校では日本語学校の課外授業の一環として、茶道や書道などの日本文化体験授業を行っており、学生らと一緒に参加することもできる。
 秋山事務局長は「各国から優秀な学生が集まっている。教師も学生たちから学び、考えさせられることも多い」と話しており、双方にとっていい刺激があるようだ。
(2010.02.19)