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りらいぶジャーナル

<46>会話テストで見せた面白い反応

 4級会話のテストを行いましたが、まだまだのレベルなので、「聞いてすぐに返事をすること」は無理です。だから、前もって試験を受けるにあたって次のことを伝えました。

①わからない言葉は「もう一度言ってください」と聞くか、「えーっと」「うーん」などとにかく日本語で何か反応すること。
②単語ではなく、文章で答えること
③多少時間がかかってもいいから、諦めないで考えること
④本当にわからないとき、「わかりません」ということ

 ところが③を提示したため、クラス24人もいるのに1人15~20分もかかってしまい、3時間の授業だけでは足らなくなってしまいました。結局、試験日の夜と次の2日間の休憩時間まで使って、ようやく終了しました。

 筆記試験と違って会話ですから、何かを話さなくてはならないため、彼らの反応を見るだけでも面白いです。わからない単語があっても、わかったフリをする人がいましたが、これは実際の会話をするときにもあることなので、この場合は会話が成立すればOKとしました。また、相応しい単語を忘れても、自分の知っている言葉を使って説明をして、私が理解できれば、もちろんOKです。

 ほかにも、「椅子の下に傘があります」と言わせようと傘を椅子の下に配置していたのですが、「下」という言葉を忘れてしまったある学生は自分で傘を移動させて、「椅子の後ろに傘があります」と言いました。もちろんこれは減点ですが、こういう思いがけない反応はとても面白いものです。
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さんべ・きょうこ●短大卒業後、ホテルなどでのブライダル関係のプロデュ-ス会社を経て、ソフト開発会社での開発デザインおよび新人マナー研修業務などを歴任後退職。在職中に中国に魅せられ、北京や山東省を中心に度々訪問。開封市(河南省)での短期留学や大連への2カ月の出張経験などを持つ。