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りらいぶジャーナル

⑧ 「口」+「十」=「叶う」

プラスの言葉で健康になる
-釼持範勇-
(YSフィットネスクラブ呉服町インストラクター)

 「言葉には“不思議な力”が宿っている」――。訪問介護の仕事をしているときにSさん(84歳女性)からそう教わりました。

「何気ない言葉に人は喜んだり怒ったりするものよ。だからよく考えて話していくの。それと言葉にはプラスの言葉とマイナスの言葉の2種類があるの。マイナスな言葉はなるべく使わないようにしたいわね」
 Sさんは言葉を「吐く」ことにより、その場の空気が変わったり人間関係が変わったりするのだというのです。

 Sさんは昔、割烹旅館の女将でした。商売が上手くいかないとき、嫌なことがあったときこそマイナスの言葉を使わないようにしました。なぜならマイナスの言葉を発しているとき、従業員一人ひとりピリピリした感じがあり、スタッフ同士のコミュニケーションも少なく、その結果まとまりのない、仲が良くない、暗い雰囲気になります。すると、それをお客様が感じ取り、「何だか――静かだね」と何度か言われたことがあったそうです。そんな状態でリピーターも少なくなったとか。

 そんなとき、あるお客様からプラスの言葉のアドバイスをもらいました。そこで実際に従業員のモチベーションを上げるようなプラスの言葉を使ったところ、職場が明るくなったそうです。悪いサイクルだったのがよいサイクルに変わっていったのです。

 発する言葉の意味は物体にも影響するらしいです。こんな実験を聞いたことがあります。2本のまったく同じ種類の切り花を用意して、片方には「キレイね! 好きよ」とプラスの言葉を、もう一方の植物には「バカ! 嫌いよ」とマイナスの言葉を3日間浴びせたところ、マイナスの言葉を浴びせていた切り花はその2日後に枯れてしまったのです。一方プラスの言葉を浴びせていた切り花は3日経っても元気だったとか。

 私たちの「口」からは常に「+」「-」の言葉を「吐」いています。しかし「-」な言葉を吐かなければ「叶う」。よい言葉を一度だけでなく何度も何度も繰り返し吐く。そして「十」回以上言葉にすることによって、想いが「叶う」のですね。

 健康も同じです。一概には言えませんが、「病は言葉から」です。よい言葉をたくさん使って心と身体を健康にしましょう。
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けんもつのりお●YSフィットネスクラブ呉服町インストラクター。タレント活動、介護士を経てフィットネス業界へ。詳細は⇒こちら