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りらいぶジャーナル

お義母さんありがとう――笑いと涙の介護ばなし――

青木みち子著(湘南社)1050円

 著者を「お母さん」と呼び、実の息子を「工場のおじさん」と呼ぶ義母。認知症を発症した義母との介護生活が始まる。だが決して暗くはない。義母を愛おしく思い、言動を受け入れ、子どもたちも一緒に家族でとことん付き合う。著者が実践から工夫を積み重ねてきた結果、認知症との付き合い方のコツをつかんだ様子がわかる。

 もちろん、それ以前から義母と実の母娘のように仲良く暮らしてきた経緯もあるだろう。本書は義母の一周忌を記念してまとめた義母と著者との記録だが、同時に還暦を迎えた著者がこれから自分はどう生きるかを表明した決意の書でもある。