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りらいぶジャーナル

<23>他己紹介で滑らかに話すレッスン

 このクラスはまだ日本語の勉強を始めて数か月ですから、当然といえば当然なんですが、まだ話す言葉の滑らかさに欠けます。何度も話す練習ができる内容は何だろうと考え、「自己紹介」では面白くないので、「他己紹介」テストをすることにしました。

 クラスの人数の関係で、3人組で行うことにしました。名前と生年月日は必ずいうこと、それ以外の紹介内容は自由です。生年月日をいうことにしたのは、例えば1986年を「せんきゅうひゃくはちろくねん」などと読む学生が多いためです。

 そして、その人はどんな人だと思うかという感想とその理由を必ず入れること、聞いた人(私)がその人に良い印象を持つように紹介すること、というルールを決めて、1週間の猶予を与えました。読んでも良い、だから正しい日本語を話しましょうというのがねらいです。

 すると、同じクラスのなかで甲乙を付けなければならないのが心苦しいほどに、みんながんばってたくさん話しました。このクラスも以前から日本語を勉強している人がいてレベル差があり、この学校では「まだできなくて当然」なのに、一つのクラス内で点数差をつけなければならないのがとても難しいです。

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さんべ・きょうこ●短大卒業後、ホテルなどでのブライダル関係のプロデュ-ス会社を経て、ソフト開発会社での開発デザインおよび新人マナー研修業務などを歴任後退職。在職中に中国に魅せられ、北京や山東省を中心に度々訪問。開封市(河南省)での短期留学や大連への2カ月の出張経験などを持つ。