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りらいぶジャーナル

気まま城巡り

釜谷徹男著(湘南社)1575円

 自分の住んでいる町に城がある。毎日朝夕に見ていると、城が自分を守ってくれている、そんな安心感を感じるものだ。

 筆者は城を巡って15年、「お城に郷愁を感じる」と言う。ただそれだけで北は北海道の松前城から南は熊本の熊本城まで70カ所の城を実踏調査し、写真に収めた。例えば岡山城。交通手段の案内と城の成り立ちを解説、3大庭園の一つ後楽園との調和をバックにそそり立つ天守閣の説明、今日までの城の歴史が述べられている。そして城の印象を「後楽の 城を枕に 春おぼろ」と詠む。著者の生きがいをまとめた書物といってもよいだろう。