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りらいぶジャーナル

明治十八年の旅は道連れ―ひいじいさんの旅を追いかけ会津から

塩谷和子著(源流社)1890円

 筆者の曾祖父が明治18年に82日間820里の長旅をした記録をまとめたもの。著者の父親が文庫蔵で発見した日記を紐解き、福島県猪苗代町から水戸、東京、箱根、東海道、伊勢、吉野、大阪を巡り、広島まで足を伸ばし、京都、中山道、新潟を経て帰路に着くまでの旅で、立ち寄る名所や宿について解説が加えられている。出版にあたり、明治時代の写真と著者がその道程をたどって曾祖父が訪れた地の現在のようすが写真に収められている。個人的な日記が資料的な価値として見事によみがえっている。