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りらいぶジャーナル

『「職場うつ」の正体』

広野穣著(かんき出版)1575円

 職場の「うつ」の直接の引き金は「日常の言葉」である。うつ病は医者に任せるしかないが、その予備軍を守り、うつを予防するのも「言葉」だ――。


 本書の出版を記念して開催されたセミナーで、著者「言葉の心理カウンセラー」広野穣氏(=写真)は言葉による人間の条件反射からいかに解放されるかが大事かを語った。うつを突破するには、うつは人間関係病であること、傷付ける言葉が病原体であることに視点を置き、「抗うつ・言葉のワクチン」の開発・提供が必要なことを訴えた。

 それを「抗うつ・言葉のワクチン」プログラムとして確立し、実際にカウンセラー人材の育成を図るというものだ。リタイア後の仕事として氏も推薦している。

 本書も「職場うつ」のメカニズムが非常にわかりやすく解説されている。「うつを疑う40のチェック項目」で自身の自己診断をしてみることができると同時に、人をうつから救う言葉や話法に気付かされる。