Skip navigation.
りらいぶジャーナル

繰り返す週刊現代デタラメ記事

■言わせてもらおう 私の提言 -井口恒夫-

 2009年5月16・23日号で「総力取材」と称し、「スーパーマーケット『危ない食品全リスト』」なるデタラメ素っ頓狂特集を出した。

 その際たるものは食品添加物の「一括表示」方法が定められたのは「'01年のJAS法の改正から」とのひどいデタラメ。これは別の法律「食品衛生法」に基づく(88年)もので、「一括名表示」という。「一括表示」とはJAS法で昔使われた別の意味の用語で、今はない。

 「品目別『買っていいもの・悪いもの』見極めのポイント」の豆腐・納豆の欄で、「豆腐は消泡剤や凝固剤が使用されているものは避けた方が望ましい。にがり、塩化マグネシウム、塩化カルシウムの表示があるものを選ぶこと」とあるが、塩化マグネシウムや塩化カルシウムは凝固剤であり食品添加物である。にがりとの用語も単独での使用は認められず、この記事の凝固剤とはいったい何なのか。

 「売れ残ったミンチ肉があれば、ハンバーグなどにして弁当に詰めて売ってしまうことができる」とあるが、何か問題があるのか。

 それにしても「食材の質がワンランク下がったような気がしました」に始まり、「…も多いようだ」「…しているのではないでしょうか」「…している疑いもある」「…はずだ」等々推定だらけ。スーパーの努力を無視、こき下ろし、読者・消費者を惑わすデタラメ、間違い、独断、推定満載である。

 なお「中国の冷凍野菜食品製造工場で使う野菜の生産地は、河北省、江蘇省、河南省、広東省などだが、中国人でもこれらの地域で栽培されたものは避けるほど土壌汚染が深刻な場所だ」とは中国人を馬鹿にしている記述ではないか。


【井口恒夫】退職後に10代の若者たちに混じり、専門学校で調理師免許取得。食品衛生の仕事に携わりながら、地元町内会の副会長としても活躍中