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りらいぶジャーナル

<12>学生の積極性を引き出す授業

 現在の授業内容はときどきビジネス系の「お辞儀」や「名刺交換」「メールの書き方」、IT系の「QAの書き方」などの仕事関係をはさみながら、基本的にはテーマを与えて本人の考えを口に出してもらうようにしています。

 発言内容や発言に対する姿勢を観察していると、学生がいくつかのタイプに分けられるのが面白いです。

①ある程度のレベルに達していて、自分の考えを何とか正しく伝えることができる人
②要領が良く、実際に自分の考えではなくても知っている単語のみを使用して「自分の番だから発言をする」過不足のない人
③真面目に自分の考えを伝えたくて、詰まりながら間違えながら何とか言おうとする人(私にも伝わらないことが多々あります)
④自分の言いたいことを単語ごとに全部クラスメートに聞いて発言をする、ちゃっかりした人

 先日、初めてクラスを3つのグループに分けて競わせてみました。ファッション雑誌(VIVI―中国語版)の切り抜きを渡して「批判する」というものです。日本人が(私が?)よく使う「大きすぎる/小さすぎる」のような「~すぎる」を理解してほしかったからです。まだ昼の授業では習っていないので、最初に意味と使用方法を伝えて、「何でも良いから、『~すぎる』を使って文句を言いましょう」と。

 今までの授業方法では、一人ひとりを指名しないとなかなか発言が出なかったのですが、このときは1時間半休憩なしで、最後には自由に手を挙げて発言ができるようになりました。「積極性が足りない」というのも学生に対する感想だったので、この雰囲気を持続させられれば良いなと考えています。

 ただ、「~すぎる」の使い方自体は少々間違えている部分があったため、その場でも修正をしましたが、次の日、補足として例文のプリントを配布しました。でも私の授業の第一目標は「聞いてわかること」。この授業で意味は理解してくれたと感じているので、とりあえず目標は達成です。

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さんべ・きょうこ●短大卒業後、ホテルなどでのブライダル関係のプロデュ-ス会社を経て、ソフト開発会社での開発デザインおよび新人マナー研修業務などを歴任後退職。在職中に中国に魅せられ、北京や山東省を中心に度々訪問。開封市(河南省)での短期留学や大連への2カ月の出張経験などを持つ。