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りらいぶジャーナル

空をいつも、見ていた―少年

北 榮介著(日本文学館)1575円

 戦後を生きた自伝的短編集。いく人もの人との出会い、そして別れ。それぞれが衝撃的で、一つひとつに熱く深い想いがこもるその出会いと別れが著者の生き方に大いに影響を与える。

 それは著者の境遇だからなのか、感受性の高さゆえんなのか、それとも終戦直後という時代が背景にあるからなのか。
 現代に生きる私たちに、これほどまで生きることを考えさせる場面は少なくなってしまった。だからこそ、意識して前進しなければならないと思わされる。