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りらいぶジャーナル

Vol.9 食欲増進に――干し椎茸と春雨のさっぱりスープ

 椎茸は天日干しにすることで、旨み成分のグアニル酸やビタミンDが増し、生にはない美味しさを味わうことができます。ただし、干すと香りがきつくなるのでお好みで使い分けてください。干し椎茸を買ったときにも、電気乾燥されていることもあるので、天日干ししてから使うと、ビタミンDの生成が強化されます。

 椎茸は気を補って胃腸の働きを整え、食欲不振や胃腸を軽くする作用があります。まずは、鶏肉や生姜を入れたスープで身体の中から温め、活力を見出しましょう。血液サラサラ効果や高血圧予防、便秘解消にも有効な食物繊維を多く含んでいる健康維持に不可欠なきのこです。







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●材料(2人分)
干し椎茸 4個(水200ccで戻す)
鶏ムネ肉 80g
下味用 酒・塩各少々、片栗粉小さじ1
春雨 20g
生姜 千切り少々
茹で野菜 お好みで
スープ チキンスープ 200cc
    酢 小さじ1
    薄口醤油 小さじ1

●作り方
①鶏ムネ肉は一口大にし、下味用の材料をまぶす。水で戻した干し椎茸は4等分にし、戻し汁、チキンスープとともに火にかける。沸騰してきたら、鶏ムネ肉を加えて火を通す。  
②①の鶏ムネ肉に火が通ったら、春雨、生姜の千切りを入れ、酢、醤油を加えひと煮立ちさせて仕上げる。茹で野菜のみじん切りなどを添えていただく。

★バックナンバー★
Vol.8 美肌に――新にんじんとりんごのスープ
Vol.7 動脈硬化予防に――グリーンピースとホタテ貝柱のスープ
Vol.6 むくみ防止に――そら豆と新じゃがいものスープ
Vol.5 スタミナアップに――ニラと鶏肉のスープ - 白味噌仕立
Vol.4 疲労回復に――新キャベツと卵のスープ
Vol.3 イライラを鎮める――セロリのミルクスープ
Vol.2 身体を温める――ふんわり海老団子入り小松菜スープ
Vol.1 かぜ予防に――長ネギと生姜のスープ

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■からだに効く 薬膳熟語
五官【ゴカン】
 前回は五臓の説明をいたしましたが、その五臓と深いかかわりを持つ器官、目・舌・口・鼻・耳の5つの感覚器官を「五官」といいます。五臓それぞれとの結びつきは、肝と目、心と舌、脾と口、肺と鼻、腎と耳となります。五官が思わしくないときには、それぞれの五臓を強化する食べ物などを意識した食生活をすると、より健康を維持することができます。

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【鈴木和代(すずきかずよ)】
Kazu Cooking Studio主宰。日本ベジタブル&フルーツマイスター協会認定講師(野菜ソムリエ)。現代薬膳コーディネーター。都内で毎月主催している「男の基本料理『さしすせそ』」「旬の食材でパワーアップ『家庭薬膳』コース」など料理教室を運営するほか、食品会社や学校給食などのレシピ開発、商品開発を手がける。